不動産の購入では、
「担当者からそう聞いていたのに、契約後に話が違うことが分かった」
というトラブルが起こることがあります。
特に注意したいのが、営業担当者から口頭で説明された内容が、契約書などの書面に記載されていないケースです。
では、口頭で聞いた話は、契約後には意味がなくなってしまうのでしょうか?
■ 口頭で聞いたこと=必ず無効、ではありません
まず、「書面に書いていないから、口頭での約束はすべて無効」というわけではありません。
契約内容によっては、口頭での合意でも法律上の効力が認められる場合があります。
ただし、問題になるのは、
「言った・言わない」のトラブルになりやすい
ということです。
購入者が「担当者からこう説明された」と言っても、不動産会社側が「そのような説明はしていない」となれば、後から確認することが難しくなります。
そのため、重要な内容ほど書面で確認しておくことが大切です。
■ 特に書面で確認しておきたいこと
例えば、次のような内容です。
・「この設備はそのまま使えます」と言われた
・「引渡しまでに修理します」と言われた
・「この家具は残していきます」と言われた
・「この費用は売主が負担します」と言われた
・「駐車場は問題なく使えます」と言われた
・「この土地には建物を建てられます」と言われた
これらは、購入を決めるうえで重要な情報になる可能性があります。
「担当者がそう言っていたから大丈夫」と考えるのではなく、契約書や重要事項説明書、その他の書面に反映されているか確認しましょう。
■ 「重要事項説明」と「契約書」は特に重要
不動産の売買では、契約前に重要事項説明を受け、その後に売買契約を締結するのが一般的です。
重要事項説明書には、物件や取引について重要な事項が記載されています。
また、売買契約書には、売買代金や引渡し、契約解除、違約金など、契約に関する重要な内容が記載されます。
そのため、
「口頭では聞いていたけど、書類を見ると書いていない」
という場合には、そのまま契約を進めず、担当者に確認しておくことをおすすめします。
■ 「書いてない=必ず約束がなかった」わけでもない
ここも重要なポイントです。
契約書に書いていないからといって、直ちに「そんな約束は存在しない」と決まるわけではありません。
メールやLINEなどのやり取り、説明を受けた資料、録音、その他の証拠などによって、実際にどのような説明や合意があったのかを確認できる場合があります。
だからこそ、購入者側も重要な話は記録として残しておくことが大切です。
■ 「言った・言わない」を防ぐために
おすすめなのは、気になったことをその場で確認し、できるだけ書面やメールなどで残してもらうことです。
例えば、
「先ほど○○とご説明いただきましたが、こちらは契約上もその内容でよろしいでしょうか?」
と確認してみましょう。
そして、契約書や重要事項説明書などに記載される内容であれば、
「契約書などの書面にも記載してもらえますか?」
と確認するのも一つの方法です。
■ 契約前に「聞いていた話と違う」と感じたら
契約直前になって、
「最初に聞いていた話と違う気がする」
と思った場合は、焦って契約しないことが大切です。
担当者に確認し、必要であれば書面の内容を修正してもらうなど、納得してから契約しましょう。
不動産は大きな金額が動く取引です。
「担当者が言っていたから大丈夫」ではなく、「契約上どうなっているのか」を確認すること。
これが、契約後のトラブルを防ぐための大切なポイントです。
まとめ
口頭での説明がすべて無効になるわけではありません。
しかし、口頭だけでは後から「言った・言わない」のトラブルになりやすいため、重要な内容はできるだけ書面やメールなどで確認しておきましょう。
「聞いていた内容」と「書面に書かれている内容」が違う場合は、契約前に必ず確認すること。
納得できるまで確認してから契約することが、安心して不動産を購入するための第一歩です。