家を探していると、間取り図を見ながら、
「この廊下がなければ、もっと部屋を広くできるのに……」
と思ったことはありませんか?
確かに廊下は、リビングや洋室のように家具を置いて使うスペースではありません。
そのため「できるだけ廊下が少ない家のほうが効率的」と考える方もいるかもしれません。
でも、廊下には部屋と部屋をつなぐだけではない役割があります。
今回は、家の「廊下」が持つ意外な役割についてご紹介します。
① 廊下は「移動するためのスペース」
一番分かりやすいのが、人が移動するためのスペースとしての役割です。
玄関からリビングへ。
リビングからトイレへ。
寝室から洗面所へ。
家の中では、毎日たくさんの移動があります。
廊下があることで、それぞれの部屋をつなぎ、家の中をスムーズに移動できます。
一見すると何も置いていない空間ですが、家の中の「通り道」そのものが暮らしを支えているとも言えます。
② リビングを通らずに移動できる
廊下のある間取りでは、リビングを経由せずに別の部屋へ行けることがあります。
例えば、来客中に洗面所やトイレへ行きたいとき。
廊下を使って移動できれば、リビングを横切る必要がありません。
家族がリビングでくつろいでいるときも、ほかの部屋への出入りがしやすくなります。
「家族が集まる場所」と「移動する場所」を分けられるのも、廊下のメリットの一つです。
③ プライバシーを守る役割も
廊下は、部屋同士の間にワンクッションをつくる役割もあります。
例えば、玄関を開けたときに、いきなりリビングが見える間取り。
開放感がある一方で、来客から家の中が見えやすい場合もあります。
廊下を挟んでリビングや各部屋が配置されていると、視線が直接届きにくくなることがあります。
つまり廊下は、家の中の「仕切り」のような役割もしてくれます。
④ 音や生活感を少し分けられる
廊下を挟むことで、部屋同士の距離ができることもあります。
例えば、リビングと寝室が直接つながっている間取りと、廊下を挟んでいる間取りでは、生活音の伝わり方や部屋同士の距離感が変わります。
もちろん、音の聞こえ方は壁の構造や建物のつくりなどによっても変わります。
ただ、廊下があることで、「生活空間を少し離す」という考え方ができるのはポイントです。
⑤ 廊下が少ない間取りにもメリットがある
では、廊下が少ない家はダメなのでしょうか?
もちろん、そんなことはありません。
廊下を少なくして、その分LDKなどの居住スペースを広くした間取りにもメリットがあります。
例えば、
・家の中をコンパクトに移動できる
・居室を広く取りやすい
・家族が自然と顔を合わせやすい
・廊下部分の面積を別の用途に使いやすい
など。
特に、家族が集まるLDKを重視したい方には、廊下を少なくした間取りが合うこともあります。
⑥ 「廊下がある・ない」よりも大切なこと
廊下が多いから良い。
廊下が少ないから良い。
という単純な話ではありません。
大切なのは、その家でどんな暮らしをしたいかです。
例えば、
「家族が自然とリビングに集まる家にしたい」
「来客時もプライベート空間を見られたくない」
「寝室とリビングを少し離したい」
「できるだけ居室を広くしたい」
など。
自分の暮らし方によって、ちょうどいい間取りは変わります。
間取り図を見るときは「廊下の長さ」だけで判断しない
物件の間取りを見るとき、廊下が長いと、
「この分、部屋を広くできたのでは?」
と思ってしまうことがあります。
でも、その廊下によって、
・どの部屋へ行きやすくなっているのか
・リビングを通らずに移動できるのか
・玄関から家の中が見えにくくなっているのか
・家族の生活空間を分けられているのか
などを考えてみると、見え方が変わるかもしれません。
廊下は「何もない場所」ではない
廊下は、家具を置いたり、長時間過ごしたりする場所ではありません。
だからこそ、間取り図では「余ったスペース」のように見えることがあります。
でも実際には、人が歩くための通路であり、部屋同士をつなぎ、プライバシーや生活動線をつくる大切な空間です。
家を選ぶときは、
「廊下が何畳あるか」だけではなく、「この廊下があることで、どんな暮らしができるのか?」
という視点でも間取りを見てみると、今までとは少し違った見方ができるかもしれません。